あんたのどれいのままでいい

BABYMETAL中毒者の手記

曲がりなりにもメタル好き

曲がりなりにもメタル好きのBABYMETALファンとして、ここらでお気に入りのメタル部分についてあれこれ書き散らかしておきたい。

シンコペーション』のツーバス連打
ロック色の強い楽曲にあって発作的に暴走するかのようなツーバスの連打がたまらない。「ムラムラしてやってしまった。反省している」というお決まりの供述をどこか彷彿させる。

『紅月-アカツキ-』のバッキング
ややこしいブリッジミュートが山盛りである。それでいて一本調子に陥ることなく、歌詞内容が提示するところの感情の動きにぴたりと寄り添い、ときには激情に駆られるかのように、ときには穏やかに語りかけるかのように、緩急自在にしてエモーショナルな刻みを終始聞かせてくるのだから胸がいっぱいになる。

『イジメ、ダメ、ゼッタイ』のイントロ
哀感漂うスキャットから一転、ガトリング砲のごとく速射されるあまりにも破壊的でメタリックなフレーズに鋼鉄魂が震える。ちょっと弾いてみたい気持ちもあるにはあるが、どうせ右手が全然動かないんだろうからよしておく。

『Road of Resistance』のライトハンド奏法
かつては嫌悪していた自慰主義的なピロピロ芸がこうも琴線に触れてくるとは思わなかった。太鼓のブラストビートを含めた熱量が、いや、光量がちょっと尋常ではない。たくさんのストロボライトが烈しく明滅するかのような、何やら妙にまぶしい感じがするのだ。

『KARATE』のAメロBメロ
例のヘヴィでグルーヴィなリフは無論のこと、その後に続くAメロBメロのメタルメタルしいインストも特筆に値する。やや紋切り型の感こそ否めないが、1番と2番とで構成をテレコにするひと捻りにより、それぞれのメロディをいっそう引き立たすことに成功している。ちなみに最もお気に入りなのは2番のAメロ。

『メギツネ』のコンコンコッココンコンコッコン!!
メタル音楽の魅力のひとつはマニアックな「刻み」及び「キメ」にあるとわたしは考える。したがってメタル好きがカッコイイと感じるキメの部分に、いかにもアイドル的で可愛らしいキツネの鳴き声を乗っけた時点で、すなわちこの「コンコンコッココンコンコッコン!!」が何者かの頭に浮かんだ時点で、BABYMETALの掲げる「アイドルとメタルの融合」はすでに完成の域に達していたのではなかろうかーーそう思わずにはいられない鮮やかな手口である。