あんたのどれいのままでいい

BABYMETAL中毒者の手記

メタルレジスタンスとは何だらうか

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の興奮冷めやらぬ今日この頃、ここらでBABYMETALの掲げるメタルレジスタンスとはいったい何だらうかと再考してみたい。

ファンそれぞれの解釈があって然るべき案件である。わたしはあくまでもメタル好きのおっさんだから、「メタルの認知及び地位の向上を目的とする活動」こそがメタルレジスタンスなんでしょうよと、違うんですかと、このように手前の願望丸出しで考える。

したがって将来、オーディエンスの半分やそこらが10代20代の若者で占められる日が、もし訪れるならば、わたしは何ら思い残すことなく身を引くつもりでいる。彼らがBABYMETALを好きになり、BABYMETALを通じてメタルに関心を持ってくれるとすれば、メタル好きのおっさんとして、それ以上の喜びはない。

無論、風向きは悪い。スリップノットのコリィ・テイラーが4年ぶりの新曲『All Out Life』にて「Old does not mean dead! New does not mean best!(古いは死んだを意味しねえ! 新しいは最良の意味でもねえぞ、このクソったれ!)」と怒鳴り散らすことからも察しがつくように、メタルをめぐる情勢は年々悪化の一途をたどっていると言ってまず間違いなさそうだ。

さりとて、とわたしは逆接の接続詞を持ち出したい。時代が変わっても人間の本質というのはそう変わらないはずだし、そうしてまた、メタルには若者を熱狂させるだけの魅力があると信じて止まないからである。

まあ聞いてほしい──何しろわたしもかつてはメタル嫌いの若者だった。ダサいし、臭そうだし、ナイーブさの欠片もないし、変に芝居掛かっているし、演奏テクニックをひけらかすし、あんなの誰が聴くかよと小馬鹿にしてさえいた。しかし、ロックを聴き続けるなかでさらなる刺激を、凶暴性を、魂の救済を求めるようになったわたしを快く受け入れてくれたのが、メタリカであり、パンテラであり、スリップノットであるところの、メタル界のレジェンドたちなのだった。

少しでも心当たりのある者は耳を貸してほしい──メタルにもいろいろある。エモいのもあればシャレオツなのもあるしカワイイのだってある。「古い」は「死んだ」を意味しない。「新しい」は「最良」の意味でもない。メタルレジスタンスは君たちの参加を待っている。